Vendorプランでアプリを販売するときのライセンス設計
Vendor プランは、VisualCustomize で構築したカスタマイズを 顧客に配布・販売する ことを想定したプランです。スタンドアロンJSとして書き出したアプリを顧客の kintone 環境にインポートしてもらうことで、顧客側にプラグインをインストールしなくてもカスタマイズを動作させられます。
このTIPSでは、配布前提の運用で重要になる AuthTide 設定の有無による挙動の違い と、ベンダーがVC契約を終了した場合のリスク を整理します。
配布の基本フロー
Section titled “配布の基本フロー”1. ベンダーがVisualCustomizeで設定(自社kintone)2. FABメニュー「JS追加」でスタンドアロンJSを生成→アプリに登録3. アプリをエクスポート(テンプレートファイル)4. 顧客が自社kintoneにインポート → スタンドアロンJSも一緒にコピーされる5. 顧客側でカスタマイズが動作開始顧客側には VisualCustomize プラグインのインストールは不要です。
認証方式は2種類から選べる
Section titled “認証方式は2種類から選べる”Vendor プランのスタンドアロンJSは、AuthTide 設定の有無 によってライセンス制御の仕組みが変わります。
パターンA: AuthTide設定なし(VC認証を流用)
Section titled “パターンA: AuthTide設定なし(VC認証を流用)”設定不要で、生成されたJSはVC認証サーバー(マミークラウド)に対して認証を行います。
顧客kintoneでJS実行時: POST https://authtide.mammycloud.com/v1/auth header: domain=ベンダー契約ドメイン, code=PLUGIN_ID body: { source: 'standalone', runtimeDomain: 顧客のkintoneドメイン } → 200 OK(ベンダーのVC契約として認証成立) → サーバー側ログ: ベンダー → 顧客ドメインに配布されたことを記録| メリット | デメリット |
|---|---|
| 設定が一切不要、すぐ配布できる | 配布先ごとの個別ON/OFFができない |
| サーバー側で配布先ドメインを把握可能 | VC契約終了時に配布済みJSも止まる(後述) |
パターンB: AuthTide設定あり(自社サーバー)
Section titled “パターンB: AuthTide設定あり(自社サーバー)”ベンダー自社のAuthTideサーバーを立て、設定画面の「🔐 AuthTide設定」ボタンから認証URLを登録します。生成されたJSは自社サーバーに対して認証を行います。
顧客kintoneでJS実行時: POST https://ベンダー自社サーバー/auth header: domain=顧客のkintoneドメイン, code=ベンダー発行コード → ベンダー自社のロジックで認証判定| メリット | デメリット |
|---|---|
| 配布先ごとに個別ON/OFFが可能 | 自社AuthTideサーバーの構築・運用が必要 |
| VC契約終了後も既存JSは動作し続ける(自社サーバーが稼働している限り) | 認証コード生成は VisualCustomize 設定画面で行う |
VC契約を終了するとどうなる?
Section titled “VC契約を終了するとどうなる?”ベンダーが VisualCustomize の契約を終了した場合、新規のスタンドアロンJS作成・修正はできなくなります(プラグイン設定画面が動かなくなるため)。
問題は 既存の配布済みJSの挙動 です。AuthTide設定の有無で大きく異なります。
| 状態 | 既存JSの動作 |
|---|---|
| AuthTide未設定(パターンA) | ❌ 動作しなくなる |
| AuthTide設定あり(パターンB) | ✅ 動作し続ける |
なぜ AuthTide 未設定だと止まるのか
Section titled “なぜ AuthTide 未設定だと止まるのか”パターンAでは、配布済みのJSはVC認証サーバー(マミークラウド)に対して「ベンダー契約ドメイン+PLUGIN_ID」で認証します。VC契約が終了するとサーバー側で「該当ドメインにアクティブなプラグインライセンスなし」と判定され、認証NGが返ります。結果として顧客側のJSは認証エラーで全ルール実行が停止します。
なぜ AuthTide 設定ありだと動き続けるのか
Section titled “なぜ AuthTide 設定ありだと動き続けるのか”パターンBでは、配布済みのJSはベンダー自社のAuthTideサーバーに対してのみ認証します。VCサーバーは関与しません。ベンダー自社のサーバーが稼働している限り、JSは正常に動作します。
どちらを選ぶべきか
Section titled “どちらを選ぶべきか”| 想定運用 | おすすめ |
|---|---|
| 自社内で使うだけ、または短期PoC配布 | パターンA(AuthTide未設定)で十分 |
| 顧客に長期サポート付きで販売する | パターンB(AuthTide設定)が安全 |
| 顧客ごとに有効/無効を切り替えたい | パターンB 必須 |
| 配布後にVC契約を終了する可能性がある | パターンB で「自社サーバーが残れば顧客のJSは止まらない」状態にしておく |
商用配布を考えるなら、ベンダーは 長期運用リスクを顧客に説明できる状態 にしておくのが望ましいです。AuthTide 自社サーバーの構築方法については別途お問い合わせください。